・晴れた夜
湿り気を帯びた重さが肌にまとわりつき、身体がまだ季節の移ろいに追いつけずにいる。蝉の声もどこか季節の終わりを惜しむように、少しずつその響きを変え始めた。街の灯りには夏の残り香を運ぶような温かな空気があり、どこか懐かしい音色が耳をかすめる。遠くの方で、得体の知れない熱狂が小さく揺れているのが感じるけれど、その波がこちらへ届くことはなさそうだ。月は満ちていく側にある。
明日の朝は静かな始まりを迎え、昼には澄んだ空気が満ちてくる。夜には画面の向こう側がにぎやかに動き出し、遠くで答え合わせが行われるだろう。一週間を通して、物事が形を成し、落ち着きを取り戻していく予感がある。
今夜はスマートフォンの光を遠ざけ、目元を休ませてあげよう。窓を閉めて外の喧騒から意識を切り離し、静かな暗闇の中で深く呼吸を整える。温かな飲み物をゆっくりと啜り、自分自身を労わる時間を過ごしてほしい。
クロ・陽葵・優月が、この夜の手紙を読んでいます (全国・関西・関東の版があります)