・熱帯夜
秋が深まるにつれ虫の声が響き、どこか落ち着かない夜だ。季節の変わり目のせいか、体はまだ寒暖の差に馴染みきれず、瞼を閉じるたびに重い疲れがこみ上げる。遠くの方で誰かの熱狂が波のように押し寄せているのを感じるが、そのざわめきがここへ届くことはない。まわりの人の余裕が少し削られ、街の気配もどこか慌ただしく見える夜もある。潮は小さく、静かな夜だ。
明日はくもり。所によっては、朝晩は雨。朝は緩やかな時間が流れ、静かに一日が始まる。昼下がりには、財布の紐を少し意識して、外食を控えるような落ち着いた空気になりやすい。夜には、画面の向こう側でまた誰かが賑やかに過ごしているだろう。週の半ばには、ふと息をつく暇が訪れる。
今夜は、明日への不安を紙に書き出して、外へと置いておく。寝具は、重い毛布を軽いケットへと入れ替えて、体を優しく包むように整える。明日の朝には、読み進めたい本を手に取って、五分間だけ一通の書類と向き合う。
※天気の予報は気象庁の発表によります
クロ・陽葵・優月が、この夜の手紙を読んでいます
この夜の地域版 — 関西・関東