・熱帯夜
雲の切れ間から差し込む光が、季節の移ろいを感じさせる。肌にまとわりつくような湿り気は、身体をわずかに重くさせるけれど、それは季節がひとつ動こうとしている証拠だ。遠くで響く虫の声が、少しずつその距離を伸ばしていく。鏡に映る髪が湿気を吸ってうねりを見せるとき、どうにかしてこのまま眠りにつきたくなるような、そんな夜もある。まわりの誰かにとっては、余裕が少しだけ削られるような、ざわめきのある夜かもしれない。
明日は朝から雨音が優しく響き、穏やかな時間が流れるだろう。昼間はしとしとと降り続く雨に包まれ、街の動きも少しだけ落ち着きを取り戻す。夜には、画面の向こう側の世界が賑やかになり、誰かの熱気が伝わってくる。潮が大きく動こうとしている。一週間の半ばに、ふっと息をつける瞬間が訪れるはずだ。
明日の朝は、髪の毛先にオイルをひと垂らして、湿気に負けないよう整える。外出のときは、雨に濡れないように傘を忘れずに手に取ること。それから、飲み物がなくなる前に、買い置きの水を一本だけ新しく買い足しておく。
クロ・陽葵・優月が、この夜の手紙を読んでいます
この夜の地域版 — 関西・関東